中古住宅を購入するときには、物件価格以外にもさまざまな諸費用がかかります。この記事では、中古住宅の諸費用の種類と目安、節約する方法を解説します。

中古住宅の諸費用の種類と目安

中古住宅の購入時にかかる諸費用は、大きく分けて「物件関連」と「住宅ローン関連」の2種類です。それぞれの内訳と目安は以下の通りです。

物件関連

仲介手数料

不動産会社が仲介する場合に発生する手数料で、物件価格の3％＋6万円＋消費税が上限です。

印紙税

売買契約書に貼る印紙代で、契約価格に応じて変わります。2024年3月31日までは軽減措置があります。

不動産取得税

不動産を取得したときに課税される税金で、固定資産税評価額×4％が目安です。一定の条件を満たす場合は非課税となります。

登録免許税

所有権や抵当権などの登記にかかる税金で、固定資産税評価額×0.4～2％が目安です。2024年3月31日までは軽減措置があります。

司法書士費用

登記手続きを司法書士に依頼する場合に発生する報酬で、1万～13万円程度が目安です。

固定資産税・都市計画税清算金

年度途中で引き渡しがあった場合に発生する精算金で、固定資産税評価額×1.7％×月割り計算が目安です。

火災保険料

住宅ローンを利用する場合は火災保険への加入が必須となります。火災保険料は物件の構造や築年数などによって異なりますが、10年分で10万～20万円程度が目安です。

地震保険料

地震保険料は火災保険料の半分程度です。地震保険は、火災保険に付帯する形で契約します。

リフォーム費用

中古住宅の場合、購入後にリフォームを行うことが多いです。リフォームの内容や規模によって費用は大きく異なりますが、一般的には物件価格の10％程度が目安です。

住宅ローン関連

金利

住宅ローンの返済額に含まれる利息のことで、借入金額や借入期間、金利タイプなどによって変わります。金利は市場の動向によって上下するため、借入時の金利がそのまま適用されるとは限りません。金利タイプには、固定金利と変動金利の2種類があります。固定金利は借入時の金利が一定期間固定されるため、返済額が変わらないメリットがありますが、変動金利に比べて高めに設定されるデメリットもあります。変動金利は市場の金利に連動して変わるため、返済額が変動するリスクがありますが、固定金利に比べて低めに設定されるメリットもあります。自分の返済能力やリスク許容度に合わせて選ぶことが重要です。

保証料

住宅ローンを借りる際に必要な保証人の代わりになってくれる機関から発生する手数料のことで、借入金額の1～2％程度が目安です。

借入手数料

住宅ローンを借りる際に発生する手数料のことで、借入金額の0.1～0.3％程度が目安です。

中古住宅の諸費用を節約する方法

中古住宅の諸費用は、物件価格や購入時期、住宅ローンの条件などによって大きく変わりますが、一般的には物件価格の10～20％程度が必要とされます。これらの諸費用を節約する方法としては、以下のようなものがあります。

物件価格を交渉する

中古住宅の場合、物件価格は売主と買主の合意によって決まります。そのため、物件の状態や市場価格などを参考にして、適正な価格を提示し交渉することで、物件価格を下げることができます。物件価格が下がれば、それに連動して仲介手数料や印紙税なども下がります。

諸費用を分割払いする

諸費用を一括で支払うと資金繰りが厳しくなる場合は、分割払いを検討することもできます。例えば、登録免許税や司法書士費用などは登記完了後に支払うことができますし、不動産取得税や固定資産税・都市計画税清算金などは翌年度に支払うことができます。また、住宅ローンの借入金額に諸費用を含めることも可能ですが、その場合は金利負担が増えることに注意が必要です。

軽減措置や非課税制度を利用する

中古住宅の購入には、一定の条件を満たすと軽減措置や非課税制度が適用される場合があります。例えば、2024年3月31日までは、印紙税や登録免許税が半額になる軽減措置があります。また、不動産取得税は、中古住宅を購入して自己居住する場合や、一定の節約性能を有する中古住宅を購入する場合などに非課税となります。これらの制度を利用することで、諸費用を大幅に削減することができます。

リフォーム費用を見直す

中古住宅のリフォーム費用は、必要最低限のものに絞ることで節約することができます。例えば、水回りや外壁などの劣化した部分や、安全性や快適性に影響する部分は優先的にリフォームする必要がありますが、内装や間取りなどの好みに関わる部分は後回しにすることもできます。また、リフォーム会社や工事内容を比較検討することで、より安くて良質なサービスを選ぶこともできます。

まとめ

中古住宅を購入する際には、物件価格以外にもさまざまな諸費用がかかります。これらの諸費用は、物件価格や購入時期、住宅ローンの条件などによって大きく変わりますが、一般的には物件価格の10～20％程度が必要とされます。諸費用を節約する方法としては、物件価格を交渉する、諸費用を分割払いする、軽減措置や非課税制度を利用する、リフォーム費用を見直すなどがあります。中古住宅の購入を検討している方は、これらの方法を参考にして、自分に合った予算計画を立ててみてください。

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